股間周辺に異常を感じた始めたのは、満員電車ピークに乗って10分も経たないうちにだ。
はじめはケツをなでられて、オレは女じゃないとイライラしていた。
更に、オレの身長は自分で言うのも哀れなのだが、低い。
ただ今、目の前にいる奴の胸板に顔を押し付けている状態。(女の子じゃなくてごめんなさい)
お陰さまで、声一つ出せない。
目の前にいる奴よ、気づいてくれ、俺は今大変なことになってる。
と助けを求めてはみたが、どうも目の前にいる奴も怪しいことに気がついた。
丁度、奴の太もも部分にオレの股間が当たるわけだが、電車が揺れるたびに執拗に当ててくる。
今日は厄日かと半ば泣きかけていたら、後でケツを撫で回していた奴が嗚咽を漏らして、それきり止んだ。
誰かに見られたか何かかと、苦渋から開放されて安堵したが、前の奴は今だ足で股間をまさぐっている。
コイツはオレが男だとわかっててやってるわけで…、真性か!!
オレの降りる駅は雪崩れるように人が降りる。それに便乗して降りるのだ。
早く駅に着かないかとばかり祈りながら、痴漢行為に耐えた。


いつものように、雪崩れに巻き込まれつつ降りると、爽快。
苦渋からの脱出、今日もご苦労様でした。オレ。
「ちょっと、そこのお兄さん、後ろ何か付いてるよ。」
声をかけてきたのは20代半ばぐらいのお兄さん。
結構な美しいお顔で、何か笑いを堪えてるようである。
「はい?」
「触らないほうが…」
制止の声も聞かず、後に手をやる。


ベチョ。


いやな感覚。
「だから、触らないほうが良いって。」
手に付いた痴漢から放出されたものがいまいましかった。
「災難だったね。キレイにしてあげるから、こっちにおいで。」
なんと親切な人。
まぁ、呆然と手を見ながら立ちすくむオレを見たら、誰だって可哀想と思うんだろう。
引きつられてトイレに行く。
備え付けのトイレットペーパーで拭いてもらう。
手は、血が出そうな勢いで洗った。
「すみません。時間大丈夫ですか?」
「大丈夫、まぁ、オレも人のこと言えない身分なんで。」
ああ、この人も痴漢に合うんだ。
キレイな顔してるもんなと、思っていると、拭いている手が前に回ってくる。
「あの、前は大丈夫ですよ。」
冷や汗が垂れる。
「だから、君の前で痴漢から助けなかったのって俺だし、あまつさえ、君に痴漢行為を働いた。」
第一種接近遭遇。(痴漢と)
体が硬直して動かない。
股間をまさぐる手がズボンのジッパーを下ろした。
警告!侵入者あり。
真性痴漢はこいつか!!


不幸なことに個室式のトイレで、犯されるにはもってこいの状況。
ケツに奴の股間が擦り付けられる。
あれよというまに、オレはケツむき出し状態で奴にオレの一物をしごかれていた。
声を出しても、駅がざわついているため、聞こえるわけもない。
電車の音、アナウンス、全てが憎らしく思えた。
ケツに生暖かいものが触れる。
ヤバイ、マジでオレこいつに犯される。
足がすくんで身動きが取れない。
石けん水をオレのケツにたらす。冷たくて鳥肌が立った。
冷たい感覚が消えないうちに、今度は衝撃が走った。
痛みのあまり、声が出ない。
膝が震えるのを感じたが、しっかり抱えられている。
奴が腰を振るたびにナイフでケツの穴をえぐられているような感覚になった。
次第に麻痺してきたのか、感覚がなくなってきた。
頭が朦朧としてきて、意識が遠くなるのを感じた。
穴の中で何かがはじけた感覚があり、全身の血の気が引くのと同時に意識が戻った。


「携帯で、取らせてもらったから。」
と、のことです。
床に惨めにはいつくばっているオレの口に奴の一物が突っ込まれる。
血の味が口に広がる。
頭を鷲掴みにされ、今度は口の中に出された。
「君の携帯電話もアドレスも、登録したから。」
不敵な笑みに殺意を覚えた。
アイツの足音が遠ざかると、トイレの鍵を閉めて便器に顔をうずめた。
今朝の朝食はトーストと、サラダと、ヨーグルト。牛乳は嫌いだ。
全部戻した。
全部戻し終わると、下腹部に激痛。
血が混じってるのを確認すると笑えてきた。


最悪。


なんか、こういう話、友達から借りたエロ本にあったなと、トイレットペーパーを無駄にしながら考えていた。





2007/04/30up

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